観察

プロブスト法とは?

1930年にアメリカのセントポール人事委員会のJ.B.プロブストが開発した、人事考課の一種です。はじめは公務員の人事考課に使用され、その後、産業界にも普及しました。人事考課に用いられるプロブスト法は、2つの過程から成り立っています。第1の過程は従業員についての客観的事実を得るために勤務報告書(チェックリスト)を作成することです。勤務報告書には、成功体験、失敗体験を表す具体的な行動・態度等が100個程度(特別の知識や熟練、正確性、信頼性、人格、生産量など)の項目があります。第2過程では、その報告書(チェックリスト)の中で存在すると確信できる項目を、応募者の実際の行動や起こった事実をもとに複数人でチェックして評定するという仕組みです。

採用で用いられるプロブスト法は、ビジネスパーソンの能力や態度等に関する評語(短文)を相当数ランダムに列挙し、応募者について観察された項目にチェックを入れて応募者の人物特徴を浮き彫りにする、という手法です。短文チェック法とも呼ばれています。

ハロー効果(ある一面の印象で他の面の評価も引きずられてしまう評価エラー)や論理誤差(事実を確認しないで、一つのことから関連付けて他も推論で評価してしまう評価エラー)、中心化傾向や寛大化傾向(その逆の厳格化傾向)といった面接で発生しやすい評価エラーを防止する効果があります。最終得点が評価者にもわからないので作為性を排除し、公正が期せるという長所もあります。「人物明細書法」とも呼ばれるように、共通言語をもって人物特徴が細かく表現することが可能です。

偏見や先入観にとらわれにくい、ブレにくい評価結果をアウトプットすることが可能ですが、その反面、チェック項目の選定や評価のウエイトづけに手間がかかる、評価者の評価意欲を阻害する可能性があるなどの問題点もあります。

具体的な評価方法

まず、ランダムに並べられた能力・態度に関する評語(短文)の中で、面接を通して応募者に見受けられた項目をすべて選びます。この評語(短文)は、ビジネスパーソンに必要とされる能力尺度(例:学習する力・思考する力・行動する力・協働する力)にカテゴライズすることができ、評価者が選んだ項目を能力尺度別に点数化することができます。

能力尺度毎の点数の高低・バランスを見ることで、評価者の判断基準に基づいて応募者を評価することができます。



NG質問例

面接の場は、本人に責任のない事項、仕事に直接的に関係のない質問を聞いてはいけません。あくまでも応募者の能力や適性の発見、人物像の観察が目的でなければいけません。実際にNG質問の事例を見てみましょう。

(紹介元:東京都産業労働局「採用と人権」

1.国籍・本籍・出生地に関する質問

「生まれてから現在の住所に住んでいるのですか。」
「あなたの自宅はどの辺りですか?地図を書いてください。」
「あなたの本籍(出生地)はどこですか。」
「あなたの住んでいる地域はどのような環境ですか。」

2.家族の状況に関すること

「お父さんの職業は何ですか。会社名や役職を教えてください。」
「あなたの家は自営業ですか。何の家業ですか。」
「ご両親の学歴を教えてください。」
「お母さんは働いていますか。」

3.家庭環境、家族の収入に関すること

「家は持ち家ですか?借家ですか。」
「あなたの学費は誰が出しましたか。」
「お父さん(お母さん)がいないようですが、どうしてですか。」
「お父さん(お母さん)の収入はどれぐらいですか。」

4.思想・信教・支持政党等に関すること

「あなたの家の宗教は何ですか。」
「政党はどこを支持していますか。」
「労働組合運動(学生運動)をどう思いますか。」
「尊敬する人物は誰ですか。」
「購読している新聞や愛読している雑誌は何ですか。」

5.女性に限定した質問

「結婚後の就業継続意思はありますか。」
「自宅から通勤できますか。」
「何歳くらいまで働くつもりですか。」
「今、付き合っている人はいますか。」
「女性は一般職にしか就けませんが、よろしいですか。」
 

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