複数

面接実施【手法編】

最適な面接手法を選択する

面接には、主に下記のような複数の手法が存在します。それぞれに長所、短所があり、会社の状況や求める人物像、そして採用市場の動向に応じて、選考ステップごとに面接の目的をはっきりと決定し、人事採用ご担当者様、面接官など採用活動にかかわる全員が共有してこそ面接は有意義なものになります。

  • 個人面接…1人の応募者を1人または複数の面接官が面接
  • グループ面接(集団面接)…複数(一般的には3~4人)の応募者を1人または複数の面接官が面接
  • グループディスカッション/グループワーク…特定のテーマについて応募者が議論している様子を評価
     

手段と目的が逆転していないか?

「あなたの会社では、何のために1次面接をしていますか?」「2次面接の目的は?」という問いに、はっきりと迷いなく答えるのは、実は難しいのではないでしょうか。

面接手法には、前述のように複数種類が存在します。面接の手法自体ではなく、面接を行う目的の設定こそ採用成功のキモになることを再度強調しておきたいと思います。

「ウチの会社の採用では、かならず4回面接をすることになっている」「当社の採用は1次では集団面接、2次から個人面接をやってきた」「最終面接は必ず社長と役員」という類の話をよく耳にします。あなたの会社の面接手法・面接フローは過去の慣習に縛られていませんでしょうか。一度、それぞれのステップの目的を見直し、面接手法を見直してみることも時には必要なのです。

また、人事採用ご担当者様からよく聞くお悩みに多いのが、「面接手法・フローを時代に合わせて見直したいが、役員面接・社長面接は『聖域』になっており絶対に変えられない」「部長面接を無くすとか、部長面接と役員面接、2回行っていた面接を1回に統合したいが、部長の反対に合ってしまうのでできない」ということです。会社全体が「ウチの面接手法はこういうものだ」という固定観念にとらわれ、面接手法・フローがガラパゴス化している会社は少なくありません。あなたの会社の面接手法・フローはガラパゴス化していないでしょうか?

少し矛盾するようですが、そもそも人事採用ご担当者様の仕事とは、何回も繰り返し面接しなくても、自社に必要な人材が採用できる仕組みを作ることではないでしょうか。極論すれば、面接など行わなくても、採用したい人物が応募してきて、採用できればいいのです。そう考えてみると、現在のあなたの会社の面接手法・フローは少し「ぜい肉」でだぶついていませんか?そぎ落とせる部分はないでしょうか。

一般的に面接とは「大量の応募者を、だれが面接官をやっても、同じ基準で」選考するためのものです。「採用する人数や採用にかかわる社員の体制によっては、面接などしなくていい局面さえある」ということを頭に入れておくだけでも面接手法・フローを決定する際に、多くのぜい肉をそぎ落とすことができるでしょう。

では、的確な面接手法・フローを選ぶためには、どのような要素を考慮に入れるべきか?を下記で考えてきましょう。

 

的確な面接手法を選ぶために、チェックすべき要素

一般的に、以下の4つの要素を総合的に考慮して、最適な選考手法・フローを決定していくことになります。各要素のとなりにカッコ書きした質問を自問することで、最適な選考手法・フローを組む一助になるでしょう。

  1. 採用人数(何人採るか)
  2. 求める人物像(どんな人を採るか)
  3. 採用の決裁フロー(だれが見るか)
  4. 自社をとりまく採用環境(見極め重視で行くか、志望度アップ重視でいくか)
     

では、それぞれの要素について、考えていきましょう。

1.採用人数(何人採るか)

一般的に採用人数が多いほど、多くの応募者を集める必要があります。当然、選考に参加する人数も増加します。それに伴い、複数人数の応募者を同時に選考する必要が出てきます。一方、採用人数が少ない場合は、応募者は比較的少なくなりますので、一人ひとりの応募者をじっくりと見極めつつ、志望度を上げていくことが望ましいといえます。

「景気の良かった時に大量人数採用をしていたが、近年は採用人数が半分以下に減った」という企業では、選考手法が大量採用時代のままになっており、採用がうまくいかない一因となっているケースが散見されます。

2.求める人物像(どんな人を採るか)

求める人物像によって「面接で何を見るべきか」が変わり、同時に最適な面接手法が変わってきます。たとえば、飛び込み営業のような第一印象や、初対面との人とのコミュニケーション能力がとにかく大事であるという仕事であれば、グループディスカッションを取り入れるべきかもしれません。また、一つのことを深く考えるという要素が求められる仕事であれば、集団面接よりも、個人面接でじっくり質問をしていくということが望ましいといえます。このように「見極めたい要素」に応じて的確な選考手法を選択することが必要です。

余談ですが、求める人物像を聞くと「集団の中での協調性が高い」と返ってくるのに、選考では個人面接だけ、というような笑い話もあります。個人面接で「あなたは協調性が高いですか?」という質問をしても、あまり意味をなしません。実際に集団の中でどのような姿勢でグループディスカッションに取り組むか、を見る方が、はるかに精度が高いといえます。
 

3.採用の決裁フロー(だれが見るか)

つまり「誰がOKと言ったら採用になるのか」ということです。採用の決裁フローにかかわる社員が多くなればなるほど、多くの回選考を行うことになってしまいがちです。採用の決裁フローにたくさんの社員が関わっている背景には、日本企業特有の「みんなで決める」ことで責任の所在をあいまいにしようとする風土があると考えられます。また日本では整理解雇のハードルが高く、一度採用した社員はそう簡単にやめさせられないということも影響しているでしょう。

官僚化した組織では、「誰がこんなやつを採ったんだ!」と採用後言われないように、「現場社員」「課長」「部長」「役員」と採用決裁フローにかかわる社員が多くなる傾向があります。すると、選考基準がぶれたり、選考回数が過剰になり、必要以上に多くの応募者を集めなければいけなくなったり、必要以上に選考期間が延びたり、応募者の負担が増えるため選考途中で辞退されるという弊害が生まれます。

一方で、採用の意思決定に多くの社員が関わること自体は悪いことばかりではありません。「自分が採用した社員なので入社後も育てよう」という育成についての当事者意識向上や、「会社の代表として採用活動にかかわっている」というモチベーションアップも期待できます。「みんなで決める」ことは応募者を入社後に守るという側面もあります。

つまり、多くの社員に採用活動にかかわってもらいながら、選考基準をぶらさず、最適な募集人数と選考回数に抑え、応募者を待たせないという絶妙なバランスをとるのが、人事採用ご担当者様の腕の見せどころではないでしょうか。

4.自社をとりまく採用環境(見極め重視で行くか、志望度アップ重視でいくか)

これは、ストレートに表現すると「あなたの会社に最初から入りたいともおっている人が多いのか、社名も知らないという人がほとんどなのか」ということです。応募者にとって知名度が高い企業は、応募者が多くなる傾向にあります。
応募者集めに困ることはない反面、「記念受検」の応募者や、消費者視点だけで会社を見ており、事業や仕事をよく理解していない「勘違い」した応募者が増えます。その場合、選考フローの初期段階で多くの応募者をネガティブチェックする必要が出てくるため集団面接を行う、などの工夫が必要になります。

また、ほとんど応募者に存在を知られない企業は、特に初期段階で志望動機を深く聞くなどのハードルの高い選考を課すことや、集団面接のような応募者に「あまり丁寧に見てくれない会社だな」と思われる、志望度を下げてしまう可能性のある選考手法は避けるべきでしょう。「最初からウチのことを志望している応募者などいない」というほどの気持ちで、志望度を上げられるような選考手法を選択することが望ましいといえます。グループディスカッション/グループワークで、業務の疑似体験や実際社内の会議で検討している議題など、応募者の理解を促進し興味を引くような選考を行うのもよい方法です。

また、自社だけでなく、世の中全体として「売り手市場(応募者を集めにくい)」なのか、「買い手市場(応募者を集めやすい)」なのか、業界全体として「人気業界」なのか「不人気業界」なのか、といった動向変化に敏感にアンテナを張り、環境に合わせて選考手法・フローを変えていくことが肝要です。


最後に、よく面接手法・フローを考える際に、陥りやすい落とし穴として「応募者都合よりも社内の都合を優先して考えてしまう」ことです。あくまで採用活動の目的は、会社に必要な人材を、必要な人数採用する、ということです。この最終目的を常に意識しておくということも必要になるでしょう。

 


タグ:

面接  テーマ  グループディスカッション  面接官  評価  グループワーク  ディスカッション  質問  応募者  協調性  採用  グループ  集団面接  選考  必要  志望度  議題  会社  人材  見極  企業  仕事  長所  個人面接  自社  能力  社員  簡単  最終面接  要素  手法  自分  採用活動  コミュニケーション  基準  人数  目的  チェック  可能  フロー  面接手法  人事  業務  印象  一般的  複数  短所  当社  方法  ネガティブチェック  ケース  設定  議論  次面接  人物像  入社  採用人数  実際  傾向  過去  理解  比較  重視  影響  決定  選択  ワーク  意味  活動  何人  人物  志望動機  アップ  集団  意識  変化  向上  第一印象  部分  視点  決裁  業界  最適  社内  最初  役員  状況  営業  入社後  以下  協調  人事採用  以上  育成  姿勢  個人  特定  敏感  ステップ  段階  現場  辞退  担当者様  可能性  丁寧  初期段階  担当  現場社員  様子  現在  前述  期待  全体  一度  共有  下記  的確  成功  事業  存在  選考手法  責任  興味  応募  精度  同時  一般  選考基準  何人採  見直  モチベーション  日本  最後  考慮  複数人  組織  表現  反対  環境  採用環境  社長面接  不人気業界  優先  背景  意思決定  ma  気持  側面  動機  バランス  体制  回数  参加  ネガティブ  仕組  反面  募集  一助  ウチ  整理  疑似体験  会議  知名度  部長面接  部長  自体  大事  役員面接  採用時  採用決裁  時代  人気  期間  代表  促進  初対面  回面接  回行  ハードル  大量  ガラパゴス  ストレート  勘違  採用市場  手段  手市場  弊害  工夫  志望  全員  必要以上  当然  総合的  種類  風土  過剰  負担  選考回数  都合  比較的少  検討 

導入のメリット

応募書類簡単アップロード機能

応募者の資料はZIPファイルにて一括アップロードが可能です。PDFファイルの名前をルール化することでシステムが自動的にファイルを認識し、正しく応募者と紐づけを行います。資料のファイリング、コピー、並び替え、事前発送などの手間とコストを削減できます。

評価結果自動集計機能

面接官が入力した評価結果は即時にサーバーに保存され、管理画面に反映されます。複数の面接官の評価結果も自動集計されます。評価結果は項目ごとに並び変えが可能ですので、あらゆる視点で応募者を比較することが可能です。資料の回収、集計作業が不要であるため、合否判断が格段にスピードアップします。また、集計作業での人為的ミスを防止します。

オリジナル評価表作成機能

Good Asssessorでは「縦型」「横型」「プロブスト法」の3パターンの評価表レイアウトを用い、人事採用ご担当者様により自由に、簡単に自社オリジナルの評価表を画面上に作成することが可能です。評価表は複数作成、利用することが可能です。新卒採用、中途採用、職種、個人面接、グループワークなど、異なる評価表を用いる場合にも1つのシステムで運用が可能です。

面接官評価傾向分析機能

面接官が記入した評価結果がすべてデータで得られますので、面接官ごとの評価の癖や次選考以降の合格率、適性検査の結果との照合など今まで以上に詳細なデータ分析が可能となります。

 

プロブスト法評価表機能

Good Assessorでは、プロブスト法を用いた評価表を作成することが可能です。大きな4つのカテゴリとそれに紐づく各10ずつの小項目は各社様の管理画面で編集することができ、またその重要度を-10~+10で設定することが可能です。面接官は面接で見受けられた特徴をクリックするだけで応募者の自社とのマッチング度を確認することができますので、先入観にとらわれない、ブレない評価結果を収集することが可能となり、評価制度が向上します。

次面接への評価結果自動引き継ぎ機能

記入済評価表は自動的に次の面接官に閲覧させることも可能です。複数の面接官による評価結果もすべて1枚に集計、集約して表示させます。次ステップ以降の面接官にこれまで引き継ぎきれていなかったより詳細な評価をすべて引き継ぐことが可能であるため、面接官同士の情報共有、目線合わせがより容易になります。

 

応募者書類閲覧機能

面接官は独自のID/PASSを使って本システムにログインすることにより、セキュアな環境で応募者の書類の閲覧が可能です。面接官が資料を持ち運ぶことがなくなりますので、個人情報漏えい・資料紛失のリスクを回避できます。

 

タグ:

面接  面接官  評価  グループワーク  応募者  採用  グループ  選考  評価表  個人情報  中途採用  個人面接  自社  項目  システム  簡単  情報  資料  確認  重要  可能  新卒採用  人事  プロブスト  新卒  複数  分析  利用  設定  作成  データ  判断  中途  管理  次面接  結果  特徴  傾向  Good  比較  合否  Assessor  手間  ワーク  合格  機能  アップ  セキュリティ  作業  向上  視点  リスク  評価結果  サーバ  入力  アップロード  人事採用  以上  個人  コスト  書類  ステップ  PDF  適性検査  管理画面  担当者様  目線  削減  ファイル  担当  サーバー  評価制度  記入  共有  先入観  事前  ブレ  適性  ログ  応募  応募書類  精度  紛失  集計  セキュア  閲覧  防止  認識  詳細  マッチ  環境  レイアウト  次選考  ma  一括  集計作業  見受  収集  自由  反映  保存  以降  オリジナル  不要  コピー  面接官同士  目線合  パターン  ルール  自動的  ミス  表示  回避  容易  即時  名前  回収  合格率  応募者書類閲覧機能  応募書類簡単  職種  評価表作成  評価結果自動引  自動集計  独自  照合  画面上  画面  評価表作成機能  ZIP  面接官評価傾向分析機能  面接官評価  PASS  運用  集約  重要度 

評価方法と評価基準は守られたか?

一般に面接官研修は採用シーズンの前に一括して行われることが多くありますが、事後に行うことはあまりないようです。採用シーズン後にまで面接官に研修を行う人的コストはかけられないということ理由に挙げられますが、面接後にこそ振り返りをしておくべきでしょう。特に次年度以降も面接官を担当する場合、自身の面接官としての評価を振り返ることでノウハウや経験を正しく蓄積することができます。誤った面接手法に気づかないまま次年度を迎えることは、採用活動全体へのリスクに他なりません。こういったリスクを回避し、次年度の採用面接の質を向上させるために面接後の振り返りを行いますが、その目的は次の3つにまとめられるでしょう。

  • 自身の評価手法が正しかったかを知る
  • 自身の評価基準が適切だったかを知る
  • 自身の面接官としての態度が適切だったかを知る

では、面接後にはどのような振り返りをすればよいのでしょうか。まずは、面接官ごとに自らの評価を振り返り、申し送り事項とともに他の面接官とディスカッションすることが重要です。例えば、同一の応募者に対する自らの評価と他の面接官の評価にずれはないかを確認することで、自身の評価を客観的な基準と照らし合わせて振り返ることができます。場合によっては、同一の応募者を複数の面接官がまったく逆の評価をしていることもあります。そのような場合に、自身の評価を根拠とともに説明し、また別の面接官の意見を傾聴することで面接評価をすりあわせることができます。このような振り返り研修を行うことで、評価項目の確認(質問)方法のパターンはないか、評価表や申し送り事項をもっと役立つものにするにはどうすればいいか、など、次回以降の面接時にすぐに役立つ視座を得ることができるでしょう。

また、人事採用担当者は面接を振り返ることで、評価項目と評価手法が正しくマッチしていたかを確認しておかなければなりません。面接の評価表の作り方についても常に改善が必要でしょう。記入の方法がわかりづらい、評価表のフォーマットでは書き漏れが生じるなど、運用を経ると改善すべきポイントが見えてきます。次年度以降の採用活動のために早めに改善点を洗い出しておくことが重要です。さらに、面接官ごとの評価の分析をすることで、個別の課題も見えてきます。評価のポイントの分散傾向を見ることで中心化傾向を把握したり、評価のコメントをみることで評価の適正を見たりすることができます。他の面接官と著しく評価がずれる面接官には、場合によっては次回以降の面接を依頼しないようにする必要があります。

面接前後の選考とのかかわり

面接はあくまで採用活動の中のワンピースでしかありません。面接の前にも後にも、採用活動は続くのです。大きく分けると、面接の前には応募者を募る活動があり(募集)、面接後には入社にいたるまでの辞退防止や研修を行う活動(フォロー)があります。

採用活動の流れ

1.募集

募集活動とはその名の通り、応募者を集める活動です。どのようなメッセージで潜在的な応募者へ訴えかけるのか、どのようなチャネルで募集をかけるのかが中心的な活動となります。実は、自社の募集活動についても面接官は知っておく必要があります。それは、応募者が自社についてどのような情報を入手しているのか、応募者が期待する自社の魅力はどこにあるのかを知ったうえで面接をし、情報提供をすることで応募者に安心感を与えることができるからです。そして、面接官は応募者が自社についてどのような理解をしているか、また理解していないポイントはどこかを面接を通して情報収集し、採用企画者へフィードバックすることも必要でしょう。募集活動のただ一つの目的は、“自社にマッチする”人材の集客以外にありません。その目的が達成されているのか、または自社にそぐわない人材や誤解した人材が応募してきているかは必ず振り返る必要があるのです。

 

2.選考(面接)

面接選考は一般的に複数回行われることが多くあります。それぞれの面接段階で評価する項目を切り分け、その項目を評価するための手法が計画されているはずです。この「計画」が重要なポイントであり、「計画」が達成できたかどうかを知るために「評価・分析」を行います。例えば最終的にジャッジすべき評価項目は計画された面接回数、内容で評価することができたのか、評価できなかったとすれば何を改善すべきなのかということが分析できるわけです。協調性を評価項目にしているのに、集団内での行動や協調性を知るための質問が面接官に求められていないといったケースもあるでしょう。また、選考間の情報の引き継ぎは問題なかったか、引き継がれた情報は有効活用できたかも重要な分析項目です。次回以降の選考をよりスムーズに、質高く実施するための情報を収集し、分析することで、よい人材の見極めの精度が上がり、採用の精度があがります。

 

3.フォロー

最後に、フォロー活動とも連携する必要があります。フォローとは、入社に至るまでの内定辞退を防ぎ、入社前教育(入社に対する心の準備も含む)を行うことが目的です。面接選考と密接にかかわるのが内定出しのタイミングと方法です。特に最終面接時の応対が重要であり、応募者の心理的な状況づくりに大きく影響します。自社で評価の高い応募者は、他社からも評価されている可能性が大いにあります。ここでいう他社が競合になるのですが、競合の状況を聞き出すことで応募者の本質が見えてくることもあります。どういう軸で企業選択をしているのか、どのくらいの決断力があるのか、応募者の決断に影響を及ぼす可能性がある要因はなにか、という点は内定前後のフォローに重要な情報です。面接段階でそうした情報を得ることができれば、フォローをより効果的にできるでしょう。また、辞退理由に「家族や友人、教授の反対」が多い場合、面接の場で「弊社に入社するとなった場合、周囲に反対されたらどうしますか?」という質問をすることで辞退しそうな応募者を早期に発見・対応することができます。フォローを見据えた面接での情報収集と情報提供を企画し、関係者に周知していくことで採用の質を向上させることができます。

 

一般に面接では人事部以外の社員が関係することが多くあります。そういった関係者へ採用の全体像と期待されている役割を周知し、面接前後の採用活動を意識して取り組むことが人事採用企画を行う担当者には求められるでしょう。

戦略的な人材要件定義と評価基準の設定

まず重要となってくるのは、企業が必要とする人材像をどのように定義すべきかという点です。

それぞれの会社で活躍する人材は異なります。たとえば同じホテル業界でも、ある内資系のホテルではお客さまの心に入り込み寄り添える「親密な」コミュニケーションが取れる人材が活躍しており、ある外資系のホテルではお客さまと一定の距離を保ちながら「スマートで心地よい」コミュニケーションが取れる人材が活躍しているという話を聞きました。業務の特性から必要となるスキルはもちろんですが、このように会社が目指すサービスの方向性や社風などを含めた「自社らしさ」の違いから、活躍する人材像は千差万別と言えそうです。

会社とはそもそもMVV(Mission Vision Values)に基づいた組織です。MVVとは、企業の存在目的(Mission)、あるべき姿(Vision)、大切にする価値観(Values)です。これを達成する過程で企業が目指している利益が生み出されていきますので、企業が成果を上げ、利益を出し、目指す方向へと成長するためにはこのMVVを達成できる人材とはどのような人材なのかを定義すれば良いわけです。

企業活動において、求める人材を獲得するための方法は大きく3つあります。

1)採用:あるべき社員像になりうる人材を見極め、入社させる

2)教育:社員のあるべき姿と現状のギャップを埋めるために企画した研修などにより、社員をあるべき姿へと育てる

3)評価:目標として社員のあるべき姿を提示し、そこに一定レベル到達した人材に対して報酬という形で報いることで、会社が目指すものや社員が進むべき方向性を伝え浸透させる

上記を見ていただいて分かる通り、採用とはこの人材育成サイクルの入り口であり、ここがうまく回っていなければ当然教育や評価もなし崩しとなるでしょう。採用とは、単なる人員補完ではなく、会社創りの基盤であると言えます。

 

実際にMVVを達成するための人材像を描いてみると、あらゆる能力、知識、スキルに秀でた、人間的にも成熟した人物像が出てくるのではないでしょうか。経営者をヘッドハンティングする場合などは、まさにこの人材像が採用要件になると言って良いでしょう。しかし、エントリーレベルの新卒採用や中途採用を行う場合には、このような完璧人間はなかなかめぐり会えるものではありません。

そこで大切なのは、このMVVを達成するための人材像をブレークダウンし、入社後に獲得、育成できる能力・スキルとそうでないもの(入社時点で必須の能力・スキル)に分けていくという作業です。採用時の必須要件を増やすことは、採用の質を高めることになりません。要件が多すぎることで狭い池の中で候補者を探さなければならなくなり、本当に優秀な人材を取りこぼしてしまうリスクが高まります。採用要件と育成要件は異なります。入社後の育成で誰でも身につけられるような能力を採用要件に入れる必要はありません。採用時点で何でも小器用にこなす小さくまとまった人材を採用するよりも、まだ粗削りだが後々大成するとがった人材を採用することの方が、会社の飛躍的な成長につながるのではないでしょうか。また、それがなければ業務が成り立たないノックアウト要件と、あればプラスになるがマストではないコア要件に分けることも重要です。

自社の育成の体制や、仕事内容、実際の現場の様子をじっくり分析し、最小限の要件に絞りこむことによりエントリーレベルで定義すべき人材像が見えてくるでしょう。

用件の分類

 

上記のような人材像を設定したとしても、次のようなレベルだと実際はなかなかうまくいきません。

  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ
  • 主体性

これは、言葉の捉え方に人によって大きく差があり、具体的ではないからです。たとえば前述の例を用いると、一言にコミュニケーション能力といっても内資系のホテルが求めるものと、外資系のホテルが求めるものでは大きな差がありました。

面接官が複数いるならば、この言葉の理解に対する差が生まれないよう、まずは要件を丁寧に定義することが重要です。その能力が必要となる背景を考慮し、どのような行動が取れる人材であれば良いのか、面接官がイメージできるレベルに落とし込むと良いでしょう。たとえばコミュニケーション能力で言うと次のようなものが挙げられます。

・目的と重要性を明らかにして、内容を組み立てて話す
・自分の内面を相手に開示し、深い人間関係を構築できる
・相手の声に耳を傾け、相槌(あいずち)や同意を使いながらより深い話を引き出すことができる
・相手の立場に立って物事を考え、行動できる

自社が必要とするコミュニケーション能力は何なのか、行動レベルで定義することで面接官の評価のブレを抑えることができます。 

また、同様に評価レベルも単純に3~1の3段階、といったものではなく3はどのような状態を指すのか、2は、1はということを明確にしておくことで面接官による評価を主観から客観へと変えることができるでしょう。

上記の「自分の内面を相手に開示し、深い人間関係を構築できる」を例に挙げれば、

3:自分から積極的に自己開示し、一歩踏み込んだ人間関係を構築できる
2:求められれば自己開示し、相手との距離を縮めることができる
1:自己開示することが困難で、一歩引いたコミュニケーションをしてしまう

といった評価レベルの定義ができます。この能力がノックアウト要件であるならば、1のレベルの応募者は不採用とすべきでしょう。

定義例


面接官の調整

面接官はなるべく複数で

面接官をアサインすることは大変な労力を要しますし、現場の協力も仰がなくてはなりませんので必ずとは言えませんが、可能な限り面接は2名以上の面接官で実施することをお勧めいたします。なぜなら、自分の目線が他の面接官と比べて揃っているのかそうではないのか、1人の面接では判断ができないからです。面接後、応募者にどのような印象を持ったか、能力スキルをどのように評価したかを別の面接官とすり合わせることで面接官の面接スキル・精度が上がっていきます。

 

面接官のドタキャンに対応できる体制を

人事採用担当者が面接官のアサインをするに当たり非常に困ることは、直前や当日での面接官のキャンセルです。面接官は現場の事情、トラブルなどで面接に参加できなくなる場合があります。どのようなケースでも面接を最優先してもらえるよう、事前の依頼が重要ですが、時にはインフルエンザなど避けられない理由もあるでしょう。そのような場合に応募者のスケジュールを調整できないことも見越して、最低1名は面接官の代打として動ける人員を用意することができれば安心です。

お問合せ
  • タブレット型 面接支援システム「Good Assessor」に問い合わせ
  • タブレット型 面接支援システム「Good Assessor」に資料を請求
rss